元電通マンである吉田望さんは、ブランドや企業価値について広告の第一線で見てきた方であり、かつ、独立後には個人による組織革命をテーマに活躍されていらっしゃる方。ちなみにおじいさまは「戦艦大和ノ最期」を書いた吉田満さん。
重たいテーマですが、ライブドアvsニッポン放送やエンロン事件など経済事例をふんだんに交えてわかりやすく説明してくれています。ところどころに、経済史が散りばめられており勉強になります。その博識ぶりに舌を巻きます。
この中で紹介されていた、オクノ総研による損益計算書を使った説明は素晴らしかったです。劇団を例にした説明で、

1.売上 ・・・ まず観客が満足してお金を払ってくれたか
2.原価 ・・・ 俳優にお金を払ったか
3.販管費 ・・・ 事務員にお金を払ったか
4.金利支払い ・・・ 借金を払ったか
5.税金 ・・・ 税金を払ったか
6.内部留保 ・・・ 次回の公演の準備金を蓄えたか
7.配当 ・・・ 最後に配当を払えるか

これが、企業のステイクホルダーの序列を暗示しているというわけです。株主利益を最大化するという命題は、全てのステイクホルダーを満足させてはじめて成立するのだと。
多くのビジネスパーソンに、「会社は誰のものであるか」、この問いに対する一つの答えを、本書で感じてみて欲しいと思いました。

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