この2作品が面白かったので、続くこちらも一気に読んでしまいました。
ノベルで600頁超という大作ですが、飽きさせることない展開はさすがです。
渋谷という街と、薬物、宗教といった世相(当時の)を盛り込んだ作品ですが、あとがきで筆者はこう述べています。
「ハードボイルドとは、書かれた時代と向き合うべきジャンルだと、私は考えている。」
主人公・佐久間と同様に、筆者も「若者であるがゆえに若者と向き合える」と考えていたようであり、だからこそ若者と呼ばれない年代になってあえて自分が感じる今の若者を書きたいと思って、本書に臨んだようです。
その思いは本作のいたるところに溢れていて、決して若者ではなくなった私が若者に抱く感想と近似でありました。
前作「雪蛍」より2年後ということで、佐久間がより「大人」になっている点は好き嫌いが別れるところでしょうが、個人的には若者に対する説教くさい会話と親友・沢辺に対して20年前と同じ感覚で発するウィットのある台詞の両方が混在する今が好きですね。
ということで、若い佐久間の作品に戻るのは気が引けているのですが、次どうしようかと。鮫に行くと長くなりそうだし・・・(笑)。









