私はこれまで宮部みゆき氏の書くミステリーの大ファンでしたが、宮部みゆき氏のファンというわけではありませんでした。つまり、彼女が書くミステリー以外のジャンル、時代小説やファンタジーには触手を伸ばしたことがなかったのです。(と書いていて思ったのですが、クロスファイアとかはミステリーじゃないかもしれませんね、ジャンルでいうとSFなのかも。)
何が言いたいかと言うと、これまで「ブレイブ・ストーリー」は興味はそそれど、手に取るまでには至らないタイトルだったということです。もちろん、面白いという評判は聞いていましたけど。
ですが、今回、アニメ映画化(+ゲーム化)されるにあたり、文庫上中下巻の3冊組になったということで、読んでみてもいいかなと思って購入したわけです。外れでもいいかと安易な気持ちで。

ですが、読み始めてすぐに、この私の「外れでもいいか」は、あっさりと裏切られました。
忘れてました。彼女が子供を描くのがめちゃくちゃ上手だということを。
すっかり11歳の少年亘くんと彼を取り巻く現実世界に引き込まれてしまいました。
そして物語はRPGさながらのファンタジーの世界へと進んでいきます。
私は読む前からおそらくこのあたりで気持ちが萎えるだとうと思っていました。
現代社会からいきなり剣と魔法の世界ですから、そりゃ小説でもちょっとなぁと。
しかし、宮部氏の筆は、この大きな境界を違和感なく私に飛び越えさせました。
もう、そこからは、ページをめくらずにはいられない、まるで本当にロールプレイングゲームを徹夜でやっているかのような感覚でした。
描かれるテーマは壮大で深く、人物設定は丁寧かつ巧緻、舞台背景やプロットも巧み、そして3冊を一気に読ませきるだけの勢い、やっぱり彼女は天才でした。
これをあえて小説で仕上げるところが凄い。
是非、変な先入観(私のような)を持たずに読んでいただくことをオススメします。

ブレイブ・ストーリー (中)
ブレイブ・ストーリー (中)

ブレイブ・ストーリー (下)
ブレイブ・ストーリー (下)

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)

ご利用のブラウザ、設定ではご利用になれません。