はまってしまって、ずっと読み続けている松岡圭祐氏の千里眼シリーズ。
今回は、「マジシャン」シリーズとの融合が図られました。これで、「千里眼」シリーズは、「催眠」「マジシャン」の両シリーズを包括した作品となったわけですが、別々の作品の登場人物を寄せ集めて、しっかりとしたストーリーを展開していくというのは、本当にすごいなぁと思うわけです。
というか、私は「マジシャン」の執筆中に既に計画していたのではないかと思います。「催眠」の場合は、ちょっと設定変更があったりした形跡がありますが、今回は見事に融合を果たしているからです。
で、本作ですが、東京お台場に密かに大型カジノ・テーマパークが建設中という設定のもとに、日本を震撼させる大規模テロ勃発という内容です。
石原都知事の公認カジノ発言と大江戸温泉テーマパークという事実を受けて、文庫化に際して現実を踏まえた加筆修正が行われたらしく、突拍子もない設定でありながらリアリティがあるという、まさに松岡マジックです。
本作では、最初の頃のような心理学的裏付けに基づいた説明とかはどんどん省略されていって、もう岬美由紀という存在自体には何の説明もいらないという潔さが見受けられます。
その分、ストーリーはより派手に大仰になっていきますが、個人的には、箱が大きくなった分、緻密さが減ったかなとちょっと寂しい気もします。









