松岡圭祐氏「マジシャン」シリーズの2巻目です。
主人公は家庭環境に翻弄されたマジックを唯一の心の支えにしてきた少年詐欺師。
1巻の主人公サキの出番が少ないのは少し物足りないところです。
それと、別シリーズとはいえ融合が図られた「千里眼 マジシャンの少女」との関連性もまったく出てこない(サキの未来に対する希望はこの作品で岬によってもたらされたはずですが、それが全く出てこない)のは、残念です。
ただ、文庫化に伴って加筆された箇所で「マジシャン」シリーズ第3巻「フィナーレ」の存在がほのめかされていますので、もしかしたらそこでしっかりと融合が描かれるのかもと期待します。
マジックを犯罪に活用する描写については、前作よりもさらに細かく描かれていますし、キャラクターの存在感もあります。その上で「心」の問題をテーマにしてしっかりと希望をもたらす展開は、美談すぎますが、嫌みではなく好感がもてます。

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