松岡圭祐氏の「催眠」シリーズ第3作目。
臨床心理士の嵯峨が活躍するシリーズで、行動的でスケールの大きい「千里眼」シリーズとは異なり、身近な事件をテーマにできるだけ凶悪な描写無しで展開してきた「催眠」シリーズですが、今作で初めて殺人が登場します。

テーマは「少年犯罪」。少年法という現代司法の問題点に焦点を当てるため、松岡氏は今回あえて「殺人」という舞台をシリーズ内に置きましたが、それでもやはりヒトの心をテーマに嵯峨の優しさから救いを主軸にしていくという形で、読後感も悪くありません。

「催眠」シリーズは、派手な「千里眼」シリーズとは趣がちがいますが、松岡圭祐氏の描くテーマは、どちらの作品でも、人間の本源的優しさに帰結しています。

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)

ご利用のブラウザ、設定ではご利用になれません。