1年以上前、映画になるという話を聞き、調べたら原作は2002年が初刊だったので、これは近々に文庫化されるだろうとたかをくくり、それまで我慢しようと思っていました。
でも、いつまで待っても文庫にならない。出版社が小さいからか、権利関係が複雑なのかよくわからないまま、時が過ぎ、もう我慢できなくなって、購入してしまいました。無駄な時間を過ごしてしまいました。

これは、何というジャンルなのでしょう。青春小説なのか、ミステリーなのか、恋愛小説か、群像小説か、単なる手記か。そのどれでもあり、どれでもないのが本書の魅力かもしれません。
リアリティの無さとリアリティ溢れるところが交互に襲ってくる感覚。共感も哀愁も若かりし日の自分の中にのみ感じられる切なさ。3億円事件の2ヶ月後にこの世に生を受けた私には、当時の青春が如何なるものだったか知るよしもありませんが、この中に描かれている空虚さと気恥ずかしさと心地よさは、私が学生時代に感じた感覚に近いものがあります。いつの世も若者は同じということでしょうか。

この倦怠感と虚無感と希望と愛が、どう表現されているのか、映画を観るのが楽しみです。

映画「初恋」公式ホームページ

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