こちらも、mixiの「ドンデン返しモノ、衝撃度でイチオシは?」コミュで話題に上っていた作品です。
著者の中町信氏については他に傑作と呼べるものもないようで、知名度はあまり高くないようですが、本作は、鮎川哲也氏の推薦文付きで創元推理文庫から出版されています。もともと処女作であった本作の初稿(題名「そして死が訪れる」)は第17回の江戸川乱歩賞候補作となり、その後、雑誌「推理」での短期連載(題名「模倣の殺意」)、加筆修正を行って双葉社から単行本発売(題名「新人賞殺人事件」)、徳間文庫からの文庫出版(題名「新人賞殺人事件」)、さらなる加筆修正を経て創元推理文庫から文庫出版(題名「模倣の殺意」)という紆余曲折を経てここにたどり着いています。
本作についてもどんでん返しものという前評判を知っていたにもかかわらず、私はすっかり騙されてしまいました。本作は二つの叙述トリックによって成立しているのですが、私は一つにしか気づかず、腑に落ちない形で終章を読んで初めて騙されたことに気づきました。
構成も文章表現も非常に巧み、時代背景が当然古いという点以外は、とても良くできた作品だと思うのですが、何故著者がメジャーにならなかったのか不思議でなりません。









