西澤保彦氏による、一風変わった本格推理ものです。一風変わったというのは、設定にSF的趣向が盛り込まれているからです。SF新本格なんていう言葉が彼のためにあるくらい、著者はこの変わった設定での本格ミステリを書くことに無上の喜びを感じているようです。
突然、同じ日を9回繰り返してしまうという得意な体質(自分でその日を選べないから特技ではない)をもった主人公と、遺産相続を巡る骨肉の争い、結果、祖父の死を何度も(何日も?何周も?)繰り返しながら、それをなんとか回避しようとするという内容です。
設定も描写も推理部分も非常に面白いのですが、私は途中でトリックがわかってしまいました。それでも最後まで楽しく読むことができました。軽めのどんでん返しが好きな方、時間のトリック(映画で言うとバタフライエフェクトとかバックトゥザフューチャーとか(古))が嫌いじゃない方なら、結構楽しめると思います。









